2018年

欧州遠征2108を終えて|日本茶普及海外ツアー・欧州遠征2018

欧州遠征2108を終えて|日本茶普及海外ツアー・欧州遠征2018

今、ものすごく興奮しています。

今はマドリッドから離陸寸前の機内にいます。

関空は、未だ台風の被害により閉鎖しており、北京で一泊して、名古屋に到着する事となり、帰り着くには50時間以上かかりそうです。

しかし、「そんなことはもう、どうでもいい!」と思えるくらい、今興奮しています。

その理由は、ついに国際日本茶協会が始まったからです。

(格好つけて言えば)予想通り、(チキンハートの部分では)想定を大きく上回る、大歓迎の中で国際日本茶協会が始まりました。

今回6カ国6都市をまわり、13の日本茶普及イベントを行い、のべ約300人の日本茶好きの方々にお会いしました。

その全ての方に国際日本茶協会のアイデアをお話し、皆さん深く共感してくださいました。

そして、マドリッドでは、おぶぶインターン卒業生であるアンナが、今後「スペイン日本茶協会」を盛り上げてくれる予定です。

さっそく来月末にアンナが、マドリッドの中心で日本茶イベントを地元の旅行会社と組んで開催予定です。

そして、そのイベントには、既にいくつかの参加希望を頂いており、また数名がお手伝いに名乗りを上げてくれています。

まだ協会自体の形も定まっていないので、フタを開けてみないと分からないことだらけなのですが、とにかく「国際日本茶協会への期待はかなり大きい」という手ごたえをぐいぐい感じます。(この興奮を伝えられるだけの語彙がないのが悲しい!!)

協会の形をさらに具体化するには、やらないといけない事が山積みで、実際何から手をつけたらいいのかなぁ?というのが正直なところです。

ただその方向性への期待感というか、将来への展望には、かなりの人たちの、そしてハンパない熱量をビンビン感じています。(勘違いでもシビれるくらいスゴかった!)

今回のユーロツアーで得たインスピレーションは、まだうまく表現できる気がしないのですが、あえて言葉にすると、

国際日本茶協会を作るというのは、ネット上に日本茶のウィキペディアとソーシャルネットワークと教育・認証機関が統合されたハブを作り、リアルな世界にも茶の間(日本茶があって集まりやすい場所)を作り、その二つ(リアルとネット)がシームレスにつながった環境を、世界中の日本茶好きの方々と共に世界中に作ってゆくイメージです。
(もはや何も語ってないに等しい抽象的な表現ですね。。。)

国際日本茶協会は、一般的なヒエラルキー構造ではなく、上下も中心もないテンセグリティな構造が向いていて、日本茶の知識・情報(種類、産地、成分、歴史、美味しい淹れ方、統計情報、世界の日本茶カフェなど)や人的ネットワークは、インターネット上に統合されつつも世界各地に分散しているのが、理想的です。

具体的には、ご存知のとおり情報やネットワークがネット上にあるならば、ネットにアクセスした途端、世界中のどこにいても同じ環境を手に入れる事ができます。

それだけでも、すさまじくすごい事なのですが、ネット上では、残念ながら伝えられる事は限られています。

お茶にとって大事な味や香りやその肌ざわり、(ましてやカメラのアングルの外側に無限に広がるリアルな世界の景色)はネットでは伝える事ができません。

これは、結局ネット上にあるのはバーチャルな情報にすぎず、リアルな世界では、「僕たちのカラダや意識はこの世に一つしかない」という点に起因しています。

(もし普通の人が同時に二ヶ所以上に存在する事ができるか(もはや普通の人でない。)、またはどこでもドア的な超高速移動が可能になれば、話は別ですが。)

という事は、情報(知識と人的ネットワーク)を全てネット上に統合できたとしても、その上で実体(人や茶葉や茶器や茶畑や茶工場や茶倉庫やカフェ、そこにある雰囲気など)は、リアルな世界に分散して存在するしかないはずです。

だからこそ国際日本茶協会の理想形は、その二つの世界(統合されたネット上の世界と分散しているリアルな世界)をまとめたもの(ハブ)になるはずです。(これで伝わるんかいな。。。?)

現在、フェイスブックをはじめとしたソーシャルネットワークが、インターネット上で世界を一つのネットワークにしようと試みています。

その試みはこれからも続くと思いますが、それと同時にリアルな世界とリンクした小規模なネットワークが構築されています。(オフ会みたいなものですね。)

すでにフェイスブックのネットワークは数十億人規模になっているそうです。しかしながら一人の人間が一生のうちに会える人数は限られています。

例えば、一億人(日本の人口より少ない)にリアルに出会うためには、100歳まで生きたとしても生まれてから死ぬまで毎年100万人に会う必要があります。

それは一睡もしないで約30秒に一人と出会う事を百年続けることを意味します。(誰がそんなことしたいねん!って感じ?)

つまりこの世界の誰か一人が、日本人全員に会う事さえも不可能ということです。

なのでそもそも僕たちは生まれながらにして、フェイスブックに比べたら、ずいぶんと小さなコミュニティの中を生きています。

ただ自分にフィットする人やコミュニティが近くにあるとは限らないので、ネット検索したり、外に出かけるたりするのです。

なのでこれから作ろうとしている国際日本茶協会という世界的なネットワークでも世界の人口に比べたら、存在しないも同然の小さなコミュニティにしかならないはずです。(どんなに大きくなっても100万人までかと。)

またお茶の場合、前述のとおり実体(味、香り、そして茶葉や茶器やカフェや茶畑など)が伴うので、ネット上で完結させる事ができません。

だからこそリアルな世界でつながれる場所が必要です。ではそれはどこにあるべきなのでしょうか?

ここからは僕の予測にすぎませんが、その場所は、ネット上の世界と似てくると思います。

つまり国際日本茶協会が二つの世界をリンクするならば、リアルな世界でもアクセスしやすい場所にその拠点(ハブ)が誕生するはずです。

それはどこか?

それは世界中からアクセスしやすい国際空港です。

具体的には国際空港から20分以内にある庭付きの家。

例えば、ヨーロッパでも最大級の空港があるオランダ・アムステルダム空港(スキップホル空港)で想像してみましょう。

スキップホル空港はアムステルダム郊外にあり、町の中心部まで公共交通機関で約30分です。

もし国際日本茶協会の拠点が空港から近ければ、飛行機で移動する人にとっては郊外にあったとしても大差ありません。(むしろ移動が楽になるなら嬉しいくらい。)

郊外の場合、都心よりは賃料相場も安いでしょうから、広さとあわよくば庭も一緒になっている物件(例えば庭付きの一戸建て)もあるでしょう。

そうすれば、庭に茶の木を植える事も出来ますし、茶葉や茶器や茶道具(なんなら畳までも!)置く事ができます。

もちろん日本茶セミナーを行うためには、洗い場が欠かせないですし、お湯も必要なので、キッチンがあると便利です。

キッチンがあるならば(深夜にセミナーをやる事はないので)、泊まることも可能になってきます。

泊まれるならば、教える人も参加者もお手伝いさんも泊まる場所の心配がなくなり、また帰る必要もなくなります。

だとすると、日本からの行政や茶農家やお茶の会社などのさまざまな海外進出イベントにも使ってもらえます。(しかも低予算で。)

さらに言うなら人集めは国際日本茶協会でも可能です。

もし都心でやるのがお好みでしたら、ここから茶器を運べばいいだけです。

またイベント後にも国内の連絡先や茶葉の保管場所として、この家がその後も機能する事が可能になります。

なんなら日本茶に限らず、茶器や茶道具や日本的なライフスタイルや他国産のお茶(中国茶や紅茶)のイベント会場にもなるかもしれません。

そういう条件を重ね合わせて行くと、国際日本茶協会の拠点にふさわしいのは、国際空港から近く、リビングルームがそこそこ広い(できればカッコイイ)庭付きの二階建て(二階が宿泊施設)の家が一番いいということになります。

そもそも日本茶は、お茶の間(つまり家)で飲まれてきたものなんだから、当然の帰結といったところでしょうか?

なのでこれから国際日本茶協会で作ってゆくのは、「世界中から集まりやすい茶の間を世界中にみんなで作ること」なんでしょうね。

またもしこの家に大きめの冷蔵庫を置く事ができれば、お茶の冷蔵庫となり、海外では一般的な問題である品質の劣化にも対抗できるようになります。

そして家を持つ事にはもう一つの意味があります。それは、この家がその国(この場合、オランダ)に住所を持っているということです。

もしその住所を共有する事ができれば、これから海外展開(ヨーロッパ進出)しようとする茶農家さんやお茶の会社の支店としても手始めに使ってもらうことが可能です。

またロンドン在住でこれから日本茶ビジネスを始めたい人にとってもうまく行くまでの住所として使ってもらえる可能性があります。

つまりこの家が、日本茶を世界(この場合、オランダ)に広めたり、海外でのお茶ビジネスのインキュベーション(保育器)としても活用できるという事です。

このような家(ハブ)を各国に持つ事ができたならば、その価値は等比級数的に増えてゆきます。

もしアムスの他に、パリ、ロンドン、マドリッド、ベルリン、ミラノ、モスクワ、ニューヨーク、サンフランシスコ、シドニー、バンコク、北京、リオデジャネイロ、ナイロビ、ホノルル・・・といった世界の大都市郊外に庭に茶の木が植わってる茶の間がある事を想像してみててください!

想像するだに興奮しますよね〜。
(燃える〜っ!!ってまさか僕だけ!?)

まだまだ道は長そうですが、国際日本茶協会が進むべき道筋、「ネット上に日本茶の知識と人的ネットワークを、リアルな世界には世界中に茶の間を、世界中の日本茶好きがよってたかって作る!」という方向性が今回のユーロツアーにて明確になりました。

次回の日本茶海外普及ツアーは2019年10月を予定しております。

次回からは、京都おぶぶ 茶苑の枠をついに超えて、国際日本茶協会の一員として、出かけることになります。(結局ここまで来るのに13年かかりましたが。。。泣笑)

まだまだ旅は続きますが、今後の展開に乞うご期待です!

今お読みのあなたもいつかこの旅にご一緒できたら、楽しいですよね!!

まとまってるとは到底いえない乱文に最後までお付き合いくださり、本当にありがとうございます。

◆おまけ◆
ちなみに初めての日本茶海外普及ツアーの映像
「宇治茶の香りを世界に」2006年3月17日 NHK朝のニュース

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この記事を書いたおぶぶメンバー-Author Profile

松本 靖治
松本 靖治
シングルオリジンの荒茶(あらちゃ)の魅力、そして喜多をはじめ茶産地・和束に生き、茶に命をかける人々の情熱に感激し、おぶぶの立ち上げより参画。

まだ世界に知られていない、日本茶の魅力を世界に伝えるべく、文字どおり世界じゅうを駆けめぐる多忙な日々を送る。

おぶぶの伝道師。日本茶インストラクター第7期。1974年、奈良出身。
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