2018年

日本茶フリートーク in ベルリン・ティー・アカデミー|日本茶普及海外ツアー・欧州遠征2018

この日の午後からは、meet tea farmer!と題して、フリートーク的なイベントを開催しました。

このワークショップは、参加者からの質問に答える形で進めていく、プレゼンテーションも使わず(つまり台本無しで!)行う、これまでにやった事のないタイプのワークショップでした。

ドイツの人は基本的に(特に若い人は)、英語が堪能なので、通訳なしでコミュニケーションできるので、可能なスタイルとも言えます。(通訳が必要な場合は、コミュニケーションが、質問→翻訳、答え→翻訳と2倍時間がかかる上にリズムを作りにくい。)

そういう背景もあり、これまで一度も行ってこなかったスタイルなのですが、主催者のベルリン・ティー・アカデミーのイレナさんの強い要望により、実現しました。

実際、始まってみると2時間途切れる事なく、質問と答えで進んで行き、中々にいい時間となりました。

質問も多岐に渡っており、お茶の木の寿命は?、玄米茶の炒り玄米はどうやって製造するのか?、日本茶の最大の特徴は何か?などなど、さまざまな角度から、スルドイ質問がたくさんありました。

中でも、お年寄りや子供にお茶を通してできる活動は?や留学などでベルリンにいる日本人に「お茶を知ってるか?」と訊くと必ず「知らない」と答えるのはなぜか?、などは特に面白い質問でした。

日本人にとって、お茶は身近すぎる存在ですので、わざわざ「お茶を知ってるか?」と訊かれると、「茶道の経験はあるのか?」と訊かれているとおもっちゃいますもんね。

また今回、質問に答えながら思ったのは、おぶぶでやっている活動の一環である(茶畑からの社会貢献」について、ユーロツアーなどではほとんど話してこなかったなあと改めて感じました。

そういう話はどれだけ興味を持って聞いてもらえるのか、未知数だったので、これまで話しても来ませんでした。(今後はもう少し話してゆきたいところです。)

そして肝心のこの時間にお出ししたお茶ですが、

・ほうじ茶(深炒り)

・茎茶「つばめ」

・大地の煎茶

・玄米茶

・ニードルシェイプ和紅茶

・抹茶「おくみどり」

でした。

今回のセッションでにんきだったのは、茎茶「つばめ」。

この茎茶(つばめ」は、夏摘みのてん茶の葉脈だけで作った、厳密にいうと茎茶ではない、葉脈茶なのですが、あまりにもややこしいので、茎茶と呼んでいます。

海外では、茎茶は、中国茶や紅茶の世界には存在しないお茶なので、中々に人気の高い日本茶の一つです。(価格もリーズナブルですしね。)

なので、その要望に応える形で、おぶぶでも2015年より製品化して販売を開始しました。

もともと茎茶は、生産の過程でどうしても茎が多くなる玉露の製造(茎と葉の選別)工程の副産物として生まれました。

おぶぶの場合、基本的に荒茶(選別やブレンドを行わないシングルオリジンのお茶)で販売しているので、選別の副産物である茎茶はでてきません。

ですが、近年の抹茶人気により、てん茶の茎や葉脈が副産物として出てくるので、おぶぶでも茎茶の取り扱いが始まったのです。(ですので、おぶぶの茎茶はすべて、てん茶の副産物なのです。)

とかなり脱線してしまいましたが、このワークショップに参加してくださった皆さんはかなりの日本茶好きの方ばかりでしたので、かなり濃厚な時間を過ごす事ができました。

近い将来、インターン生に応募する!と言っていたニコルさん、次回日本に来る時には、和束に来てくれると言ってたサンドラさん、次回9月のジャパニーズティーマスターコースに参加表明してくれているアンソニーさんなどなど、これからの展開に目が離せません!

これからが楽しみですね。

集まってくださった皆様、このような機会を与えてくださった、ベルリン・ティー・アカデミーのイレナさんはじめ皆さま、手伝ってくれたジェニー、本当にありがとうございました。

明日からいよいよミラノです!

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この記事を書いたおぶぶメンバー-Author Profile

松本 靖治
松本 靖治
シングルオリジンの荒茶(あらちゃ)の魅力、そして喜多をはじめ茶産地・和束に生き、茶に命をかける人々の情熱に感激し、おぶぶの立ち上げより参画。

まだ世界に知られていない、日本茶の魅力を世界に伝えるべく、文字どおり世界じゅうを駆けめぐる多忙な日々を送る。

おぶぶの伝道師。日本茶インストラクター第7期。1974年、奈良出身。
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